先日YouTubeに『運動神経は遺伝しない』という動画をあげました。
なぜ遺伝しないのか?
そもそも巷で言われている運動神経という神経は存在しないからです。
だから遺伝しないと断言できるわけですね。存在しないわけですから。
ただ、全部が全部遺伝しないのかというと、そんなことはありません。
そんなわけないのです。
体格や筋肉の質などは、親から60パーセント程度遺伝されるといわれています。
また、前頭葉(記憶の再生を司る)の表面積や厚さは80パーセントも遺伝されるといわれていますし、他にも親から遺伝するものはたくさんあります。
ただ、それでも運動に関しては遺伝による影響はそこまで考えなくても良いと言えます。
なぜなら、動画でも言いましたが、運動能力に与える影響は遺伝よりも環境の方がはるかに大きいからです。
育ってきた環境が違うから〜♪
なんて歌がありますが、まさにその通り。
育ってきた環境の違いで、運動能力に大きな差が生まれるのです。
なぜそうなるのか?
私はわかりやすいのでよく自転車を例えに使います。
自転車にはじめて乗ろうとしたときのことを覚えていますか?
あまりに難しく、あまりにわけがわからなかったのではないでしょうか。
少なくとも私はそうでした。
全く乗れなかったのです。
しかし、補助してもらいながら乗るようになって、次第にコツがわかってきて乗れるようになりました。
今では、なんら苦労なく乗れます。
皆さんもそうではないでしょうか?
これは、脳の可塑性のおかげです。
脳の可塑性とは、発達段階の神経系が環境に応じて最適の処理システムを作り上げるために、ニューロンの回路の処理効率を高めて使われない回路の効率を下げるという現象のことを言います。
わたしは脳の可塑性を適応力と解釈しています。
ようするに、自分の脳を自転車に適応させて、そして乗れるようにしているということなのです。
何度も繰り返し自転車を練習することで、
脳が自転車に適応し、身体の動かし方を覚え、自転車に乗れるようになるということなのです。
このように、人間には素晴らしい脳力が備わっています。
私は、この脳の可塑性こそが運動神経の正体なのではないかなと思っています。
つまり、身体の動かし方をたくさん経験し、自分の身体の動かし方を知っている人こそ、運動神経が良いと言われる人なのではないかと思うのです。
この脳の可塑性はようするに努力と言い換えることができます。
自転車もそうですが、ようは試行回数をどれだけ重ねたかが大事なわけです。
ただ、ここで勘違いしてはいけないのは、「ただやればいい」ということではないということです。
試行錯誤の上、正しい練習をするから脳が活性化するわけです。
改善しようと思わなければ、脳は変わろうとはしません。
基本的に人間は変化を嫌う生き物です。
生きるために安定しようとするため、不安定なものを取り除こうとする傾向にあります。
だから、しつこく変わろうとしない限り脳の可塑性が働くことは永遠にありません。
そのため、私の体操教室でも子供たちが試行を重ねながら体を動かせるような環境作りに重点を置いています。
そして、どうやったら人は試行を重ねるのか?それはもう答えが出ています。
大人も子供も同じです。
『楽しい』かどうかです。
それで何回もやるかどうかが決まります。
楽しいかどうかで、継続は決まります。
私の体操教室では終わった後に子供たちが「楽しかった」と思えるかどうかを最重要視しています。
だからあえて最初は厳しくします。
やりたくなければやらなくて良い、
やりたければ一緒に頑張ろう、という話をします。
自分がやりたいことだからこそ、楽しいと思えるのです。
親に無理やり連れてこられた子供というのは本当にかわいそうです。
楽しめなければ身につかないのに、無理やりやってなにが楽しいんでしょうか。
やってるうちに楽しくなる、というのはありますが、そもそも最初から心が折れている場合は怪我のリスクがあるのでやらせるべきではありません。
また、他の子にぶつかって2人とも怪我をする、というのは一番避けねばならない事態です。
集中力を極限まで高めて、脳の可塑性を最大まで引き出すのが私の仕事です。
子供達には一分一秒も無駄にしてほしくないからこそ、やりたくないことには時間を使わないでほしいのです。
ということで、運動神経は遺伝しないという話でした。
よければ動画も見てみてくださいね。
それでは、くまっけJAPAN熊谷でした。
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